HDSDRから始まりOmni-Rigのアプリケーションでの無線機 FT-2000DとHDSDR、およびハムログの同期までは何とかできましたが、もう1台のFT-1000MPの同時制御が上記のアプリだけではうまくいきませんでした。巷に聞いていましたHamRadioDeluxでの制御ができているというネット情報がありましたので、いろいろ試してみました。
とにかく何がネックになっているかというと無線機の制御であるRS-232Cのシリアル通信のスピードの設定が無線機で違うのです。FT-2000Dは 38400bps FT-1000MPは 4800bpsです。今回のHamRadioDeluxではアプリケーションに Synch 機能があるということで、おそらくこれを使って同時に違ったシリアル通信スピードの無線機を制御しているのだろうと思いやってみることにしました。第一は省略しますが、HamRadioDeluxのアプリケーションのダウンロードを行います。準備としては、パソコンへはUSBのRS-232Cのインターフェースを2つ取り付け、あらかじめドライバー等をインストールして置きます。もちろん単体で無線機をつなぎ問題なくシリアル通信制御できるかは確かめておきます。最近のパソコンにはRS-232Cのポート自体がついていない場合がほとんどですので、以前の購入品+もう1セット、オークションで、即落札の格安のインターフェースを準備しておきました。(RS-232C-USB変換ケーブルWindows8.1対応\520プラス送料\120 合計\640)中国製のCH340という物でしたが、問題なく使用できました。2台のそれぞれの無線機のシリアルインターフェースをパソコンと無線機に接続します。もちろんPCのデバイスマネージャーでポートの各インターフェースでの通信設定をプロパティで設定しておきます。(無線機の通信設定に合わせます)
次にはアプリケーションとしては、メインのHamRadioDeluxと、バーチャルシリアルポートエミュレータ(VSPE)とハムログのアプリケーションを使います。まず最初の立ち上げる順番が大切です。また、HamRadioDeluxは基本無線機ごとにアプリを立ち上げて単体で通信設定ができるようにあらかじめ動作を確認しセットを行っておきます。OKでしたらアプリを2つとも停止しておきます。
VSPEの設定が一番最初になります。私の場合のポートインターフェースの状態です。

【デバイスドライバ】
USB Serial port(COM7) ;FT-2000D 38400bps、8、なし、2、なし
USB SERIAL CH340(COM9) ;FT-1000MP 4800bps、8、なし、1、なし

【VSPE】
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上記のCOM7-COM1がFT-2000Dのシリアル通信設定でVSPEでSplitter設定で通信設定を38400BPS、他設定を行います。FT-2000DはCOM1の仮想ポートで動かします。
ハムログはそのCOM1を新たにCOM3としてハムログ設定用にCOM3を同じ38400bpsの設定で、制御します。つまりFT-2000Dをメインにハムログが同期します。ハムログの設定でFT-2000Dははケンウッドの1の設定になるのが、ミソです。ここまではFT-2000DのHamRadioDeluxとハムログの同期だけです。
まずは上記のVSEPの設定後HamRadioDelux(FT-2000D)を起動しておきます。
次は、FT-1000MPのHamRadioDelux(FT-1000MP)を起動します。もちろんこのアプリ単体でFT-1000MPは制御可能状態です。
次にHamRadioDeluxの フィーチャーであるSynch 設定です。

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まずはFT-2000Dの上記のSynchをクリックします。
下記のFrequencyとModeがRadioの設定でScanボタンでスキャンします。
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Master がインスタンス0で設定されます。
次にもうひとつ立ち上げておいたFT-1000MPのHamRadioDeluxも同じようにSynchの設定をします。
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次に上記2つをそれぞれのスタートボタンを押して動作させます。
最後にHRD Slavesを”1”にチェックします。
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つまりFT-1000MPをスレーブに設定することで、FT-2000Dのダイヤルを回すと、同期してFT-1000MPも同じ周波数に自動設定なります。以上でモニターで使用するFT-1000MPは何もしなくてもメイントランシーバーのFT-2000Dの周波数モード設定にあわせて同期制御することができるようになりました。
Synch設定例を今の時点では、見つけることができませんでしたが、何とか上記の設定で異なる通信速度の無線機を同時に制御できました。以上やっと前々から思っていたことがひとつかないました。なにせ、ハムログとハムデラックスアプリが2つ、VSPEの計4つのアプリが同時同期動作ですからアプリを開発した人に感謝です。無線の交信もいろいろと充実してくるとさらに楽しくなります。