総務省電波利用電子申請・届出システムLiteにて新規購入した無線機2台の届け出を行いました。今まで通りの申請届出を行っていましたが、不備があるとのことで補正依頼の連絡がきました。内容の箇所を書き出すと下記になります。

移動しないアマチュア局については、電波防護指針の適合確認が必要です。詳しくは「東北総合通信局 電波防護指針」でネット検索していただくと「移動しないアマチュア局の申請添付する書類について(アマチュア局)が検索結果で表示されますので、そちらのホームページに掲載している「電界強度計算表」(エクセルファイル)に必要事項(空中線電力、アンテナ利得、高さ、水平方向の距離等)を入力していただき「ファイル添付」してください。

早速、そのホームページに添付してあるエクセルファイル他、資料をひとまずダウンロードしました。
エクセル表を見てみると、自動計算で電波防護指針上適合している場合 ”〇” の結果が出るようになっていました。

早速エクセルファイルへ入力するための準備開始です。
まず、使用しているアンテナを全部別紙に書き出します。アンテナの種類毎にメーカー製の場合は利得を仕様から書き出します。ほか自作のツェップアンテナなどは、同じアンテナ種類のものをメーカーで販売していたりするので、その取説をみてアンテナ利得を利用します。ツェップアンテナは佐賀電子で販売しているので、カタログで利得は2.15(2.14)dBi以下と記載ありました。(通常のダイポールの利得より少ない)自作のバーチカルアンテナの場合の利得は1.25dBi、ダブルバズーカの利得はダイポールと同じ2.15(2.14)dBiなどです。
あと、ケーブルのトータル減衰量を算出するためにケーブルの基本長でのケーブル減衰量dB/**をネットから検索して用意します。減衰量表記は dB/1Km だったり、dB/10m の基本長だったりします。今回の減衰量はdB/10mの表記のデータを算出で利用しました。

私の場合は3種類の同軸ケーブルを使用しています。使用しているアンテナの同軸の長さと基本長の減衰量とから使用ケーブルのトータル減衰量(dB)を出します。減衰量はHF帯の場合は50MHz以下の時の基本長減衰量を使用します。アンテナの周波数によりトータル減衰量は変わります。
例)5D2V
アンテナ:3ELEMENT YAGI
周波数:14MHz
基本減衰量:0.6dB/10m
使用長さ:30m
ケーブルの倍率は30m/10m = 3 より
使用の同軸のトータル減衰量は基本減衰量*ケーブル倍率より
トータル減衰量は0.6dBX3倍で1.8dB となります。これをエクセルに記載します。

ついでに200Wの出力で5D2Vを30m使用した場合アンテナでの出力はどうなるかというと
10*logX = ー1.8 [dB]から倍率Ⅹをもとめると(ロスなので式の場合はマイナス記号がいります。)
logX =(ー1.8/10)
X=10^(-0.18)
X=0.660693448[倍]
アンテナでの出力は200Wが同軸ケーブル30m使うと5D2Vでは200[W]*0.660693448=132.1386896[W]
つまり200[W]の出力がアンテナでは132[W]と30m同軸ケーブルで≒68[W]ロスってしまうことになります。この減衰を減らすには5D2V(0.6dB/10m)を8D2V(0.4dB/10m)やさらに減らしたい場合には8DFB(0.28dB/10m)の同軸に変更することで電力の減衰を減らすことは可能です。ちなみに8D2Vのときはアンテナでの出力は≒152[W]、8DFBのときは、≒165[W]になります。結構気にすると気になりますね。Hi!

電波防護指針に基づくエクセルの電界強度計算表(アマチュア)の下段にも各項目で注意書の説明がありますので、その記載に基づいて入力します。表中の青色の入力箇所を記入すると判定が出ます。電界強度の基準値に対してそれ以下である場合は適合の判定として”〇”が表示されめでたしとなります。
アンテナがたくさんあると結構大変かと思います。私の場合はアンテナ毎に分けたのでシート数で6枚になりました。これに追加でアンテナ毎に使用した同軸ケーブルのそれぞれの長さでのケーブルロスを求めた表も用意しました。

1.自作バーチカル1本(1.8MHz,3.5MHz,3.8MHz,7MHz)
2.ベランダダイポール1本(7MHz)
3.ダブルバズーカ1本(50MHz)
4.GP(グランドプレーン)1本(145MHz,435MH,1200MHz)
5.自作ツェップアンテナ3本(18MHz,24MHz,28(29)MHz)
6.タワーアンテナ3本
RN4DX:7MHz,10MHz,18MHz,24MHz(短縮DP)
CY203:14MHz(3ELEMENT YAGI)
CL15:21MHz(5ELEMENT YAGI)
7.各アンテナ使用の同軸ケーブルロス算出表

上記の電波防護指針に適合している結果の出た6書類+ケーブルロス算出資料の1書類の計7書類を添付して電波利用電子申請・届出システムLiteにて補正後提出としています。
問題なく追加の補正後資料の審査が終了するのを待っている状態です。

また、移動免許の無線機追加の届け出の審査終了していましたので、免許証受け取り用の封筒を同封して、東北総務通信局に提出しました。今までと同じように、折り目がつかない免許証として受け取るため大き目の封筒の同封です。

後で、1KWの出力での適合も確認しておこうと思います。

つづく?