ESP32 DivKitCについての情報をネットで見ていると、電波時計をネットの時計情報を使い合わせる、いわゆるJJYのホーム版をESP32で製作しているページがありました。うまいことに、家のトイレに置いてある電波時計は、電波を受けられない為に手動での時刻合わせで行ってましたので、これはやって見る価値があると思い、トライしました。言っておきますが、楽しむのが先です。理屈も大切ですが、理屈は、そのページの方が説明してくれていますので、そちらで、見ていただきたいと思います。
著者が段階をおって、NGなところを対策し、次々と製作していくところが、面白く、ついつい、次、次と見ていってしまいました。今回のトライは最終のJJYのスケッチ、と接続のものを使用させていただきました。スケッチは保証は無いとの著者のコメントが出ていますので、それを私自身、了解の上でトライということです。


まずは、実験ボードにて、回路図通りに繋ぎました。スケッチもそのままでコンパイル、書き込みで問題なく走ります。一応、オシロスコープで、波形が出ているか確認は行いました。周波数帯は40KHzなので、今、もらい物で雄一ある年代物オシロスコープで確認しました。今まで自分で購入し使用したオシロスコープは壊れて、物置行きとなっています。残念!
回路図を少しかえてあります。L信号用にLEDがありますが、LEDがこの向きだとL信号が出ませんでした。念の為、ハンダ付けでLED極性を間違えたかと思い、逆に取り付け直しました。アノードとカソードを逆にすると調整が出来るようになりました。LEDのアノードとカソードは何度も確認しました。ジャンパー端子のアノード(A)と(K)が逆での動作です。また、パターン上も半固定抵抗のセンターがH信号レベルラインに接続でしたが、回路図のようにアースに接続しない状態でも問題なく調整は可能でした。アースをつかってもLED の極性は逆でないと調整は出来ませんでした。一応は確認しています。電流制限ダイオード(CRD)があるとLEDは著者の回路図通りの極性で良いのかもしれません。私の場合抵抗をCRDがわりにしたので、LEDの極性が逆となりましたが、調整可能なので、結果オーライとします。説明の通りの信号High時レベルと信号L時のレベルの配分の比率が10対1になるようにLレベル時の信号電圧をVRで合わせました。意外と調整がクリチカルでした。オリジナルは電流制限のCRDダイオードを使っていましたが、CRDが手持ちに無いので、代わりに電流制限用の抵抗で50Ωにした結果です。CRDや、抵抗を入れてESP32のポートへの電流制限をしないと壊れる可能性があるということです。流れる電流は10mA以下が推奨でした。

実験ボード上で完成したので、実際に動作させてみました。結果から言いますと、同じ接続回路では電波時計は電波を受けてくれないようでした。信号が少し弱いのかもしれません。位置関係も少しあるので、アンテナと時計の位置関係が悪かった可能性もあります。本来はLPFとしての回路ですが、オシロで各ポイントを見ていると、信号レベルは10Ωの両端では十分なレベルでしたのでアンテナへの取り出しを少し変えました。(負荷の30Ωのところとワイヤーの部分を少し変えました。)抵抗の両端の信号自体は綺麗な正弦波のようになっています。変更は回路図のとおりです。

EAGLE CAD HOME版JJY 回路図
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(この回路でのJP4のLEDの極性は間違いです。逆が正解です。AがK、KがAでL信号のレベル調整が出来ます。あくまでも、この回路の場合です。)
負荷抵抗の30Ωを取り外しました。アンテナとしてのワイヤーは10Ωの両端からアンテナのワイヤーに接続しています。アンテナは本体のグランドは使用しない状態です。この状態で、十分に電波時計が信号をキャッチしてくれました。シリアルモニターでも現在の時刻取得情報が表示されます。上手く動作してくれました。一応出来たので、家にある小型の各電波時計を自動校正するか確認しました、今回合わせたかったPYXIS TWIN-PAはOKでした。このPYXISはSEIKOです。ところが、オリジナルのSEIKOの電波時計は、電波をキャッチはしているようですが、自動校正はしませんでした。CASIOの電波時計はOKでした。同じメーカーでも型式での相性があるのかもしれません。オリジナルのSEIKOの電波時計は、窓際でいつも電波受信校正しているので、このESP32のホーム版JJYでの合わせこみが出来なくても、問題はありません!良かった!

ずっと使いたいので、基板を作製しました。ちなみに回路図へは、電源回路も付け足しています。それと、書き込み時の安定化の為、おまじないで、EN端子へのコンデンサを追加してあります。2.2μF位が良いとの情報です。前のブログの実験基板作製と同じです。手持ちの1μFX2でも出来るようにパラに追加してあります。2.2μFであれば1個ですみます!それと、電源も下記の2種類のDC電圧を想定して、ジャンパーソケットを3箇所入れました。それぞれの電圧時には、ジャンパーソケットを繋いだり、外したり少し面倒ですが入れてあります。Hi ! 電源事情への対応です。

①DC8V〜13.8V供給時のレギュレータ5Vからの電源供給  JP5:OFF, JP6:ON ,JP7:ON
②DC5Vでの直接の電源供給   JP5:ON, JP6:OFF ,JP7:OFF

回路図ができたので、パターンも設計し基板をCNCマシンで切削作製しました。

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出来上がりです。USBでの確認なので、JP3はジャンパーで繋いでいます。
電源時対応用のJP5,JP6,JP7はまだ付けてません。LEDもジャンパー端子
ですが、今回はボードに直接ハンダ付けです。LEDをケースなどにつける
場合はジャンパー端子とします。
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もう一枚パシャリ!
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今は、ずれていた電波時計をこのホーム版JJYで合わせましたが、電波を受信しない場所での使用なので、だいぶ先だと思いますが、少しずつずれてくるでしょう。頃を見計らって、これで自動で合わせる為に使用したいと思います。今は、基板をいれるケースはなしで、このままのUSB接続の電源供給で使用します。
ESP32のホーム版JJYとしては、とても良いものを真似する事ができました。Webでみると一昔前のスマフォでも電場時計合わせのアプリがあるようです。イヤホンがアンテナになる使い方のようでした。現在のスマフォはイヤフォン端子がありませんので、残念ながら使用できません!
ネットの正確な時間情報を得るために、簡単にネットに繋ぐことが出来るESP32は本当に素晴らしいITEMと思います。とにかく、情報を調べれば調べる程、たくさんのアイデアで色々と出来るようになっているのに驚く次第です。

つづく?