TS-820用のDDS-VFOをNanoArduinoを使い作製してきました。ロータリーエンコーダーも当初の2000P/Rの物を新たに中華から格段に安いお得な1000P/Rを購入し取替えました。元のTS-820の仕様(1回転20KHz)よりもかなり使いやすく、現用のFT-2000Dと同じ(1回転10KHz)様に周波数を変えることが出来るようになりました。次のステップとしては、LPFの作成です。
便利なネットのLPF設計ツールを使い、DDS-VFO用の設計を行いました。
*** バターワースButterworth LPFの設計ツール ***
http://gate.ruru.ne.jp/rfdn/Tools/BlpfForm.asp#p1

バターワースLPF設計
設定値を入れてSTARTボタンで次のT型を選びました。(ある程度、試作確認を
した上での選択です。)LPF T入力型ボタンを押します。

lpf-T入力型
設計値は参考に実際はボードの上でコンデンサとインダクタンスをいくつか取り換えてスペアナで高調波を確認しながら最適になるようにカットアンドトライしています。なるだけ同じパーツで対応できるようにしています。
L1とL7、C2とC6が設計と異なる値になりました。
L1=2.2μH
L3=2.2μH
L5=2.2μH
L7=2.2μH
C2=1000pF(102)
C4=1000pF(102)
C6=1000pF(102)

DDSのIC出力からは1.5DのケーブルでLPFへ繋ぎます。単線では信号の高調波をばらまいてしまいます。
Si55351Aの出力インピーダンスは50Ωなので直接LPFへ繋げます。(LPFも50Ω設計)
実際は、DCカットのカップリングコンデンサを通して入れます。
CIMG8221

CIMG8222

CIMG8220

このLPFはボード上での最適化なので、後で基板に組んだ時には微調整が必要
になると想定してはおります。

LPFなしとLPF挿入後のDDS-VFO出力を見てみました
アナログのスペアナとデジタルのスペアナで高調波を確認した結果は奇数倍高調波は‐60dB以上はとれています。LPFのカットオフ周波数が低い為、2倍の高調波が若干見えている感じです。

*** TR4132N+(75Ωー50Ω変換ボックス) ***

DDS-VFO LPFなし
CIMG8223

DDS-VFO 多段T型フィルターあり
CIMG8218

*** R3465 MODULATION SPECTRUM ANALYZER ***

DDS-VFO LPFなし
CIMG8224

DDS-VFO 多段T型フィルターあり
CIMG8219

多段T型LPFフィルターはかなり、うまく働いてくれています。
見ての通りのバラックでこれだけ取れますので、気を良くしています。

現在で キャリアをセンターにしてみてみると ≒+2.5dbm(≒300mV)
以上出力があります。あとは、オークションで手に入れたTS-820のVFOの基板の
バッファー回路をつないでのレベル調整です。TS-820VFOと同じレベルになる様に
調整ができるかどうかの確認です。

つづく ?