日頃よく、オークションで、CやLを測るためのLCRメータを探してみたりするが、結構使用したい周波数(3.5MHz~29MHz)での測定できるものとなるととても高価で、手が出ません。現状持っている測定器でのインピーダンスを測定できるものとして考えられるのがVNAがあるので、確かめてみました。300KHzから3GHzまでの周波数範囲の測定器なので、目的のインピーダンスを計測するには、周波数的には問題ないです。ネット情報でアジレントのVNAによるインピーダンス測定の資料がありましたので、参考にしています。file:///C:/Users/USER/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/D1Y408GU/Impedance_Measurement_with_Network_Analyzer_ver2.00.pdf

これによると、1ポート構成 反射法というのが簡単に使えそうです。S11パラメータでの測定です。

Zdut=50X(1+S11)/((1-S11)

しかし、制約というか、精度良く計測できる(感度よく測れる)領域があるようで、条件として、ベクトル電圧比測定の振幅または位相測定値がダイナミックに変化する領域という事のようです。グラフにはDUTのZ値(Ω)としては1Ω〜数kΩまでのようです。
これ以上のZの測定するとなると、シリーズスルー法によらなければならないようです。Zとして数Ωから100KΩぐらいまでが、感度よく測れる領域になるようです。
また、低Zの測定法としては、シャントスルー法があり、1mΩから100Ωぐらいまでが感度よく測れる領域のようです。

Sパラメータ測定ポートでのZ測定確度は10%ぐらいのようです。(E5061Bの場合)

実際に秋月で購入した1μHを測定してみましたが、1MHzから50MHzで以下の様に測定できました。
1MHz:1.044μH
3.5MHz:848nH
7.0MHz:841nH
10.1MHz:836nH
14.2MHz:832nH
18.1MHz:827nH
21.25MHz:824nH
24.95MHz:818nH
29.0MHz:812nH
50MHz:760nH(0.76μH)
これで、反射法で、目的の周波数でのインダクタンス測定ができます。
十分使えそうです。
ちなみに、測定に使ったVNAは8753ESです。

つづく ?