JR-310の受信においての感度の突然の悪化が時々発生することがあるのがとても気になり、部品の値の確認や、交換、マニュアルによる調整方法など、いろいろと確認を行ってきていました。その中で、今回最も単純な、半田不良による接触不良等の確認をすることにしました。これは、振動を与えることで、症状が発生したり、止まったりということが起きることがあるため、IFTトランス、他抵抗、コンデンサーなどの部品にについて確認してみました。やっていて、おかしい点として、特に第2IF基板をコツコツと叩く時や、微妙にIFトランスをコツコツした時も同じように変な振動音がします。真空管のグリットの巻線に振動が伝わった時の振動によるものかと思ったりもしました。
ここで、次のような感度悪化時と良好な時の現象がありました。感度が落ちたときに、IFT2だけ同調点が変わります。コアを回すと別の箇所で感度が取れます。時間が立つと感度がとれていたのが、突然感度が悪くなったりという症状が発生していました。感度悪化した時コアの調整での感度は取れるのですが、感度最大点のコア位置が変わるという同調時の問題です。455KHzは1箇所にしかピークは無いはずです。(ピーク近辺のリップルを除く)それで、UC1210Jの基板のIFT2に原因が有るとみて、基板からIFT2を取り外して確認することにしました。半田吸い取り器とソルダーウィックで基板とIFT2の端子と基板ランドの半田を吸い取りました。この時に1箇所の端子がポロッと取れて半田吸い取り器に吸い取られました。やってしまったかなーと思いましたが、そんなに力も加えていないのになんで吸い取られるのかとも思いました。一応基板からIFT2を取り外し確認です。アルミのケースで固定された部分を注意して折れない程度に折り返して、コイルコア部をゆっくり線が切れないように引き出してみました。スチロールコンの同調コンデンサーが2つの共振コイルにそれぞれついていましたが、半田付けもしっかりとしていて、断線している気配はありません。コイルの導通があるかもテスターで確認しました。断線なしです。となると、ポロッと取れた基板との半田づけの端子が折れていたことが原因ではないかと判断しました。おそらく、端子が折れてしまった状態で、微妙につながったり、離れたりがあったのではないかと思われます。特に近くに真空の熱源があるので、IFT端子金属の膨張も関係していたかと思います。心当たりとしては、感度が取れている状態で、電源を切ってから、再度次の日に期待をして、感度が取れるように治っているようにと電源を再度入れて確認することを数回やりました。次の日には感度がもう取れない状態となっているというふうに、がっくりばかりでした。

IFT2の端子が折れてしまってるので、まずは対策です。折れた端子の変わりに導線を残りの端子部にはんだ付けし銅線を端子代わりに基板に通して半田付けする対策を取ることにしました。0.8mmぐらいの銅線を使いました。ラジオペンチで平たい端子にピッタリつくように押さえつけます。銅線はフラックスを少し付けて、半田メッキしてあります。端子の穴にうまく入るように銅線を加工して、再度元の基板へIFT2を半田付します。半田ゴテでなるべくパターンに力が加わらないように、剥がれないように注意して半田づけします。

実は真空管のRF部の6BZ6の交換確認では新品に交換しても感度が悪くSメータも振らない状態だったため、Sメータが振る動作をしてくれる6AU6にしていました。データ上は6BZ6のほうが増幅度があるようにあったと思います。この記憶からもとの6BZ6に戻して、IFT1、IFT2、IFT3の調整をやり直しました。IFT1は第一混合(局発信号は全バンドDDS改造)とVFO(5.500-4.900MHz)の第2混合間にあるIFT(5.955MHz〜5.355MHz)です。

■画像の真ん中上段がIFT2、中間右側がIFT3です。(斜めからの画像)
基板の汚れも落としてあります。
V1-IFT2-V2-IFT2-2
■ほぼ真上からの画像
V1-IFT2-V2-IFT3
上記対策後の結果ですが、上記記載の調整で感度は以前よりかなり良くなりました。やはりIFT2の端子断線が感度悪化の原因だと判明しました。

驚くことに、感度は取れるようになったことは勿論ですが、なによりS/Nが凄く良くなりました。弱い信号とともにザーというノイズがありましたが、改善された点として、弱い信号だけ聞こえて、ノイズは信号がなくなるまで、わからないという音声だけが前に出て聞こえるという素晴らしい状態です。やはり真空管も、餅屋は餅屋でRF段用はRF段用です。ちなみに6AU6は高周波でも使われていますが、過去の使用情報を見ているとAFアンプとしてメインで使われていた真空管だったようです。高周波では、ある程度ゲインが取れてもS/Nは良くない状態ということかもしれません。確かにノイズが大きくなると感度が上がったと勘違いしますよね!6BZ6はやはり高周波増幅段用で力を発揮してくれる球の様です。

間違いなく受信感度の変化、悪化が改善されて、原因が取り除かれた状態であることの確認のため、前と同じように感度が良い状態で、電源を切ってあります。2、3時間後にもう一度電源を入れて、感度維持してるかの確認、問題なければ、確認後電源をきり、明日の朝、電源を入れてどうかの確認を行います。

この感度の変化する状態が改善しないと受信機として、次のステップへ移れません。次のステップはESP32DevKitCでのDDS化ですが、今のままでのアナログVFOでも特に受信は楽しめそうで問題なさそうですが...

しかし、思うに、真空管なしのジャンクから、真空管用意、取り付け、チューニング機構のゴムをチェーン化、、局発用のクリスタルをすべてDDS化で対応、SSB用のフィルター追加、そしてFM受信追加(只今基板保留中)、問題も数々出たりしていますが、時間こそかかれなんとかクリヤーできています。古い受信機ならではの近代化への追従は、実現できそうなアイデアを考えながら、楽しみながら、続きます。

つづく?