TS820用のDDS-VFO(VFOsys改)の周波数データをハムログへ送出する新たなシリアル通信も上手く動作していますが、ESP32DevKitCのシリアルRX,TX端子にはRS−232Cからのレベル変換IC(ADM-3202)が新たに追加になっています。これはこのまま組み込むとすると新たに追加基板が必要になります。DIPタイプで外付けのコンデンサも4個あります。基板を作る必要があります。基板を作らずに(または、蛇の目基板で作らず)もう少し簡単に出来る方法があります。以前に秋月電子で、シリアル通信のスケッチを使う時使うだろうと思い、FTDI社製FT234X を使用した超小型USBシリアル変換モジュールを購入してあったのを思い出しました。これを使うと基板が小さいので何処にでも固定(組み込み)出来ると思います。
取扱説明を見ると案外と小型なのですが、十分に過電流保護とか、ノイズ対策もされています。嬉しいことに、対応するデバイスドライバーが各種用意されていて、Windowに限らず、Mac(OSX)やLinuxでも使えるとあります。私もテストで使用するのはメインがLinuxなので本当に助かります。端子も一番使用する4つの端子のTX,RX,GND,+5V(USBバスパワー供給、最大100mA)が用意されていますので、この中のTX,RX.GNDの3本を使う接続で使用出来ます。
これを使う方法だと、直接必要なESP32DevKitCのシリアルポート端子のRX、TXとGNDとの接続は簡単です。マイクロBタイプのUSBコネクタを使いこのモジュールでPCと簡単にシリアル接続ができてしまいます。しかも3.3Vの出力端子のESPとの接続も仕様となっていて問題なく使えます。(5V入力も対応可能とあります。)レベル変換は考えずとも良いところが重宝します。このUSBシリアル変換モジュールを使うと場所もとりません。何処にでもマイクロBタイプのUSBケーブルのモジュール接続側を固定すればPC上のアプリケーションのハムログとの通信が可能になります。まだ、実際に繋いでないのですが、これからテスト予定です。
ESP32DevKitCのボードは本当にPCが一つあるくらいのレベルで使用出来ています。動作スピードがArduinoNANOよりかなり速いので、ありとあらゆるカテゴリーでの使用も対応出来ると思います。実際のDDS−VFO(VFOsys改)のシリアル通信ではSPEED:4800bpsの遅い設定ですが、ESP32のスケッチループルーチン中で繰り返しデータをハムログへ送出しているので、リアルタイムに周波数も変わってくれています。ループルーチンの回転が速いということです。ループ回転を遅くなるようにディレーを入れる方法で、通常の4800bpsと同じ様には出来ますが、今回のDDS−VFO(VFOsys改)のサブダイアル動作とシリーズにスケッチが組まれているので、サブダイアルの動作がぎこちなくなってしまいます。前の実験してた割り込みを使えていれば回避出来る内容ですが、割り込みでのシリアル通信は負荷が重く、リセットがかかる状態なので使えない事がとても残念です。
通常の4800bpsのシリアルデータ送出のインジケータLEDも通常は点滅がはっきりと分かるのですが、今回のスケッチではシリアルデータが送出のインジケータLEDが常時点灯しているように見えています。送出での動作はきちんとしてくれているのですが、この状態でのデータのやり取りについては、問題が起きるかもしれません?しかし、今の所、ハムログからの制御(コントロール)は使いませんので、このままでOKとしてあります。
今回のDDS-VFO(VFOsys改)のようにDDS−VFO からの周波数をハムログへ取り込むシリアル通信が広まってくれると古いトランシーバーなどは運用面で生き返るのでとても良い事だと思っています。古いリグもハムログの周波数取り込みができるようになります。実際の発振はVFOからは一定(5.0〜5.5MHz)ハムログ用で例)7MHzでは(7.5MHz〜7.0MHz)の周波数表示データをシリアルでハムログへKENWOODのシリアルコマンドに追加して送出しています。(その51:前回のシリアル追加スケッチ部参考)今回はKENWOODのシリアルコマンド体系を使っています。
ダイレクトコンバージョンで使うDDS-VFOはもっと簡単でダイレクトに周波数データがありますから、DDS-VFO(VFOsys改)の様に実際の発振出力と周波数は同じです。変換も不要で、ハムログでの周波数取り込みができるということです。
つづく?