JR-310も受信がうまくできるようになりましたが、IFのフィルタがAM用の為、7MHzのSSBもCWもQRMを受ける受信です。JR-310にはフィルターの切り替えSWがついていてNARROWの追加ができるようにオプションでつけられるようになっています。このオプションはメカニカルフィルター用ですが、セラミックフィルターで試して見ようと思っていましたので、MURATAのCFJ455K5という無線機でよく使われているセラミックフィルターを注文して、すでに入手済みです。
まずは単体ではIF回路に繋げないので、インピーダンス合わせの為、AM用の中間周波数IFTを使いネットワークアナライザで特性を見てみました。IFTは昔のラジオを分解したときのものを探し、間に合わせました。
同じものを使いたかったのですが、初段用黄色と、2段用白色、検波用黒色の3つが中間周波数IFTです。赤色は局部発振用のコイルです。このなかから、初段と、中間の2つを使いました。理由は巻き数比がなるべく大きいものを選びました。セラミックフィルターのインピーダンスは2KΩ、ネットワークアナライザーは50Ωと比率が大きいためです。(4-6間の5Tと1-3巻き数は黄色IFT、と白色IFTが160Tで同じです)

以下NETであった参考資料です。

Screenshot 2023-04-09 at 13-49-57 10KCOIL.pdf - ift.pdf
CFJ455K5の周波数特性を測定する回路をブレッドボード組んだところです。
(使用する周波数帯が455KHzなので配線は長くてもさほど問題にはならないようです。)
CFJ455K5

早速ネットワークアナライザーでフィルター測定設定でスルーでキャリブレーションしてから
上記回路に接続して3dBでの特性、6dBのフィルター特性を見てみました。

■10dB/DIVでの -3dB特性です。 帯域=2724.6Hz
ピークからは-50dBは取れています。
455K5-3dB-DIV10DB

■5dB/DIVでの -3dB特性です。 DIVを変えただけなので 帯域=2724.6Hzは変わりません。
455K5-3dB-DIV5DB

■10dB/DIVでの -6dB特性です。 帯域=2930.9Hz
ピークからは-50dBは取れています。
455K5-6dB-DIV10DB

■5dB/DIVでの -6B特性です。 帯域=2930.9Hz
455K5-6dB-DIV5DB

まずまず特性は取れるようです。スパン帯域は20KHzです。1目盛り2KHzです。
SSBのワイド用ってとこでしょうか?
ネットワークアナライザでは、設定がとても重要でまともな特性はIFのRBWを低くし、掃引時間は長い設定で測定すると正常な特性が見れるようです。IF帯域を初期の10KHzとかで50msecの掃引では特性の裾が乱れてフィルターとしては不完全な特性となりますから注意する必要があります。Hi! ネットワークアナライザーも色々といじってみると、ナルホドな、とわかってきます。

さてこれから、JR-310に組み込みですが、マッチング用のIFTは2個ともそのまま取り付けできますが、セラミックフィルター用のパターンではないので、工夫がいりそうです。ただ、元のAM用の配線を見てるとワイヤーでセラミックフィルターにつないでも問題はなさそうです。

JR-310-IF-NARROW-OPTION

CFJ455K5の取り付けを考え中です。
実際にフィルターをつないでも、信号の減衰が大きく小さい音にしかならない場合もありえますが、その時はまたその時に考えることにします。(フィルターの切れ特性はとても良いのでなんとか方策を考えると思います。)

つづく?