HamRadioDeluxeと仮想COMポートアプリのVSPE、そして、ハムログの同期ということなのですが、今回は、無線機を3台でトライしてみました。
無線機、ハムログ、VSPE 設定COMポートの対応です。

無線機1:FT-2000D  ⇒COM1
無線機2:FT-1000MP ⇒COM6
無線機3:IC-7300M ⇒COM10
ハムログ ⇒ 仮想COM1
SCU-17:COM3,COM4
VSPEでは仮想COMポートはCOM3⇒仮想COM1設定です。

最初はVSPEの設定からです。私の使ったのは下記のフリー版です
Virtual Serial Ports Emulator 0.938.4.846
Kernel driver version :2.037(x86,x86_64)
"The emuration solution"

【1】VSPEアプリを起動してDevice typeをSplitter に選択します。
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【2】Device Propaties では仮想ポートをCOM1に設定します。
元(Data source serial port)はCOM3です。このCOM3ポートはFT-2000DにつないだYAESUのUSB INTERFACE UNITのSCU-17のUSB接続で設定されるCOMポート2つの内の1つです。FT-2000DはCOM3でなく仮想ポートCOM1で制御します。
 
イメージ 2

【3】仮想COM1の元となるCOM3ポートの設定です。(FT-2000Dとハムログの制御用です。COM3設定=仮想COM1設定)
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設定が済んだらパソコン上にファイル名をつけて保存します。
私の場合は、COM3-COM1-HAMLOGのCONFIGULATIONファイルで保管しています。(VSPEファイルとしてパソコンに保管されます)
パソコン起動時にこのCOM3-COM1-HAMLOGファイルを自動起動する事もできます。
【4】パソコンにつないだCOMデバイス(各無線機対応するシリアルポート)の設定をします。デバイスマネージャーを開いてそれぞれ(無線機毎のシリアル通信の設定に合わせる)設定します。

デバイスマネージャー
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COM3   (仮想COM1)  
FT-2000Dとハムログ                        COM4(SCU-17用)
イメージ 4       イメージ 5

COM5  (SCU-17用)                          COM6 (FT-1000MP)
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COM10 (IC-7300M)
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パソコンの設定なので、有効にするために再起動しておきます。

【5】Ham Radio Deluxe の設定をします。
無線機が3台なので3回起動することになります。
事前にHamRadioDeluxe で各無線機のポート設定をして登録しておきます。
FT-2000D:COM1:38,400bps
FT-1000MP:COM6:4,800bps
IC-7300M:COM10:19,200bps:94H
アイコムのIC-7300MはHamRadioDeluxeの無線機選択の種類にはありませんが、IC-7400が同じシリアルコマンド体系なので、IC-7400で設定します。アイコムだけアドレスの94H設定が必要です。
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【6】ハムログの設定
無線機間のシンクロ動作と共にハムログのシリアル通信での周波数読み取りもしますので、以下設定をしておきます。
■オプションから環境設定をクリックします。
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■設定5にてFT-2000Dの場合は、KENWOD-1 or ICOM での設定で動作します。
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■次にオプションの入力環境設定をクリックします。
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■リグ接続設定をします。
FT-2000DはKENWOOD-1、FT-2000/9000、タイマーコマンド値は3、1KHz単位(好み)等設定します
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【6】実際の同期設定の順番
無線機は電源を入れておきます。
①最初にVSPEの保存設定ファイルをクリックしてVSPEを起動します。
②ハムログを起動して入力[A]画面で周波数が読み取りできていることを確認します。
③HamRadioDeluxeを起動して、FT-2000の設定を起動します。全画面表示されるので、起動した画面はサイズを小さくしておきます。
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④HamRadioDeluxeを起動して、FT-1000MPの設定を起動します。起動画面はサイズを小さくしておきます。③と同じようにします。
⑤HamRadioDeluxeを起動して、IC-7400(IC-7300M)の設定を起動します。起動画面はサイズを小さくしておきます③と同じようにします。

⑥全部起動した状態でFT-2000DのHamRadioDeluxeのSynchをクリックします。
Scanボタンを押して,有効なHRDインターフェースを確認します。
Active HRD interfacesとして0,1,2と3つアクティブ動作していることを確認します。
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次にHRD Master のMasterに0:FT-2000を選び Startボタンを押します。
同期可能なslaves 1 と 2 が同期可能として表示されます。

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FT-2000にIC-7300とFT-1000MPを同期させるので、1と2にチェックを入れます。
0:FT-2000D 、1:IC-7300M 、2:FT-1000MP
入れた途端にIC-7300MとFT-1000MPが同期動作開始されます。

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このような設定でFT-2000DがマスターでIC-7300MとFT-1000MPがスレーブ動作
してくれます。

【7】相互のマスタースレーブ動作の確認(2台と3台)
1台のダイヤルで2台を同期させる事は全く問題ありませんが、興味があったのは、相互のダイヤルでお互いを同期させることが可能かという事です。なので実際に相互の同期設定について試してみました。試したのは2台と3台のケースです。
2台、または3台のHRDのSyncroniserをそれぞれ設定するだけで相互間の設定になります。
結果は2台間での相互同期はOK、3台間どうしでは、途中動作停止の結果となりました。うまくいく方法があるのかもしれませんが、動作を見た感じ、各無線機の設定が異なるスピードとかの為、タイミングがうまくないようです。

今回は、メインの無線機で他の2台を同期させることが全く問題なくできることがわかりました。HRDでは9台までのインターフェース枠があります。9台は同期化ができるようです。どんな用途で使うかは不明ですが、すごいですね!
私は、通常2台の相互同期でFT-2000DとFT-1000MPで使用しています。どちらのダイヤルでも相互に同期します。FT-1000MPはモニタとして使用しています。
時々FT-1000MPとIC-7300Mの同期を入れ替えて使用したいと思っています。

HRDの設定忘備録でした。
つづく ?