液晶の代替え修理は完了しましたが、起動時に時々 エラーメッセージが出るようになってきました。それも、ある程度時間がたつと正常動作に戻るので、少し修理は厄介かもしれません。中途半端な壊れかけが、一番原因を探るのが厄介だからです。

エラーメッセージは ”LOCAL #2 unlock” です。
例のごとくネットで同じ類のエラー修理がないか確認しました。
やはり、R3753BHでこのエラーの修理をしている方がいましたのでこのブログを参考にさせていただきました。この方は、ブロックダイヤグラムをパターンから推測してくれていました。なお、ググってもネットで回路図はありませんでした。残念!
コメント欄には同様なエラーが出たというコメントで、別箇所が原因であったことの記載もあり参考になっています。やはり、皆さん一生懸命修理にトライしています。今回、私もその一人になった様です。Hi!


同じエラーメッセージなので、同じようにVCOがうまく動作していない現象が起きているのだろうと推測しました。この方の例ではVCOの異常発振のようです。ひとまず、ネットワークアナライザーユニットを本体からはずし開けなければなりません。案外と簡単にVCOのユニットを取り出せました。接続ケーブル類もつないだまま確認できるので、修理はし易いです。
                        C125
          一番左下のコンデンサがC51 ↓
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まずは、エラーメッセージが出ている状態のときに各電解コンデンサーの+端子の波形を見てみました。トランジスタA1244の端子も同じように矩形波が見えていました。これにつながっている電解コンデンサが2個あります。電解コンデンサの容量が33μFもあるのに矩形波はおかしいと思い、これだろうと見当つけました。
ある程度時間がたつと、”ピッ”とブザーから音が鳴って、正常動作に戻りました。このときに、この2箇所のコンデンサの+端子波形をみると、やはり矩形波ではなくDCです。この状態は、この電解コンデンサが容量が抜けかかっているための症状とみました。C51:33μF25Vと C125:33μF25V
いったん電源を切って、再度時間をおいてから電源投入して、エラー状態を確認します。間違いなくエラー状態が起きているのを確認した後、電源を切って、最初に50V33μFのコンデンサをC125に並列につけて症状が改善するか(DCとなるか)確認です。端子波形はオシロスコープで確認です。C125へのコンデンサ追加ではDCに近いのですが少し矩形波がみえます。エラー解除もなりません。エラーメッセージは出ませんでしたが、ネットアナライザーが正常動作はしていません。いったん電源を切り、今度はC51へのコンデンサ追加での確認です。電源を入れると、正常動作で起動しました。このC51のコンデンサの+端子波形は完全なDCになっています。トランジスタA1244の各端子もDCです。

対策として、コンデンサ50V33μFをコンデンサのC51の+端子と同じパターン上のランドとGND間へはんだ付けしました。コンデンサがショートの場合は取り外しが必要ですが、C51は容量抜けと分かったので、取り外さずそのままにしておきました。

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念のため、時間をおいてから電源を入れて正常動作することを数回確認し、まったくエラーが発生なく正常起動する事を確認しました。電源の安定化を行う回路の電解コンデンサの容量が抜けかかり、平滑がうまくいかなくなり供給すべきDCが矩形波となった為、回路が働かなくなりエラー発生するというのが原因だったようです。

私のR3753Bは SYSTEM:1996年5月17日,ROM:1994年5月10日
COPYRIGHT(C)1994,1995 ADVANTEST
と23,24年前のものです。特に使われている電解コンデンサは劣化していることは間違いないと思います。
同じタイプの電解コンデンサが多く使われています。いずれ同じような容量抜けや、ショートとかが起きる可能性は否定できません。まずは一番弱いところが症状が出てきて、その弱い部分が改善できたということで、一旦終了とすることにします。機会を見て、同じSMD用のコンデンサに変えたいと思います。ただ、交換といっても、SMD型パーツの取り外しは、道具とかテクニックが必要と思います。少し勉強しないといけません。Hi!

R3753B NETWORK ANALYZER が画面も代替え液晶できれいになり、動作が安定し、安心して使用できるようになりました。
めでたし!めでたし!