15年も前に東京に住んでいたころ、たしか、ヒロ電子(埼玉)だったと思いますが、朝早起きして、電車で向かい、安売りしていたなかから、順番待ちで購入できたのがFT-401Dでした。1年ほど前に電源が入らなくなっていました。その前はノイズブランカが故障したため、回路をはずして何とか動作していたのですが、今回は電源のヒューズが飛んでしまうということで、ほっておいた故障への再挑戦です。
大概、電源が入らない場合の故障箇所としては、B電源回路の平滑コンデンサの劣化(ショート)とかが、先ず第一に考えられます。この確認をすることにしました。単純にアナログテスタの抵抗測定レンジで、平滑コンデンサの接続時の抵抗変化を見ます。正常な場合は、一瞬針が振れて、から無限大の値を示します。すべての平滑コンデンサを確認してみましたが、特にショートしているものはありませんでした。と言うことはB電圧の平滑回路用コンデンサは問題なしと言えます。
再度取り扱い説明書をみて、電源回路のヒューズの容量を確認したところ、10Aのヒューズです。ヒューズが間違いなく10Aであるのを確認して、再度電源を入れてみます。最初メーターのランプが点灯し、5秒ぐらいブーンとうなっていましたが、数秒後ヒューズが飛んでしまいました。
さて、どうしましょうか?
ここで、ふと、思いつきました。現状の電源の投入時の現象から推察すると、電源トランスは生きていて、平滑回路以外の負荷か、他のパーツがショートして過大電流が流れるためにヒューズが切れる。つまり電源は入るのだから、ACをすこしづづ上げていって故障箇所を確かめると言う方法をとるのが、良いのではないかということです。うなる箇所も徐々に電圧を上げていくことで、判るだろうということです。Hi
これを実施するために、以前捨てるというので、もらったスライダックトランスを使うことにしました。先ずは電源をつなぐためのコードを加工してからの確認になりました。
スライダックの入力のヒューズは20Aといきたいところですが、容量を減らした10Aのヒューズを入れます。出力側にはコンセントのテーブルタップをつけます。ヒューズはFT-401Dに入っているので、テーブルタップをスライダックに直接接続です。
このスライダックをAC100Vにつないで、出力がちゃんと出るか最初に確認しました。もちろんAC250Vレンジ設定のテスタでのチェックです。きちんとダイアルを回すと0Vから AC130Vまで出力可変できました。
この状態で、スライダックの出力電圧を0VにしてFT-401Dの電源に規定のヒューズ10Aを入れてスライダックの出力テーブルタップにACコードを接続します。
直ぐにAC100Vに上げるとまたヒューズがきれるので、先ずは50V近くまでゆっくりダイアルを回していきます。するとAC30V当りでFT-401Dのランプがつき始めました。トランスは生きている証拠です。この状態でしばらくほっておきました。電源回路のコンデンサへの充電がされるのを待つためです。急に電源をAC100Vにすると電源が入ったときの突入電流が大きくなるため、ヒューズが切れる可能性があるためです。
しばらくすると、ジュージューという音がどこからか聞こえています。場所はわかりません。とにかく、その音の出た場所を探すため、一旦FT-401Dの電源をコンセントからはずします。
臭いもしています。どこか熱を持っている部品がないかを確認します。
裏の蓋を開けておいたので、コンデンサとかの外装部を触って熱いか確認です。そのほか抵抗も確認です。特に熱くなっているCR部品はありません。他の電源回路の平滑回路を見て見ました。なんと、基板が熱を持っています。真空管のヒーター熱で熱くなったのではありません。基板全体が熱くなっていました。この基板にはB電源の整流用のダイオードとセラミックコンデンサがたくさん載っています。ひとまずショットキーのPN接合が生きているかの確認をテスタで行いました。2本のダイオードが極性を変えても電流が流れます。電源回路の平滑回路の整流ダイオードです。型番は10D10です。480Vの整流で破壊したようです。
インターネットでFT-401のレストアを覗いていたら、同じ現象で、整流ダイオードが破壊してリペアしたホームページがありました。すべて1N4007(1000V1A)に交換してOKとなったと書いていました。受信専用か送信出力10Wの場合は問題ないですが、FT-401Dではこの交換したダイオードはすこし電流容量が足りないと思われます。もともとの10D10は結構電流が流せます。一応安全を見て1000V2Aのものを今朝秋月電子に注文してあります。ついでに手持ちの不足している分の1/4Wの抵抗や、小物パーツも合わせて注文しています。
電源の整流回路の整流ダイオードの交換は物が届いてからになります。
故障している無線機の確認用ツールとして、スライダックはとても役に立つことが判りました。電圧を徐々に上げれることが、危なくなくて、直接つなぐ確認よりは、安全に確認できます。
まだ、持ってはいませんが、Wの無線機(コリンズ等)も電源のボルテージアップが必要なので、スライダックが役に立つでしょう。
つづく
大概、電源が入らない場合の故障箇所としては、B電源回路の平滑コンデンサの劣化(ショート)とかが、先ず第一に考えられます。この確認をすることにしました。単純にアナログテスタの抵抗測定レンジで、平滑コンデンサの接続時の抵抗変化を見ます。正常な場合は、一瞬針が振れて、から無限大の値を示します。すべての平滑コンデンサを確認してみましたが、特にショートしているものはありませんでした。と言うことはB電圧の平滑回路用コンデンサは問題なしと言えます。
再度取り扱い説明書をみて、電源回路のヒューズの容量を確認したところ、10Aのヒューズです。ヒューズが間違いなく10Aであるのを確認して、再度電源を入れてみます。最初メーターのランプが点灯し、5秒ぐらいブーンとうなっていましたが、数秒後ヒューズが飛んでしまいました。
さて、どうしましょうか?
ここで、ふと、思いつきました。現状の電源の投入時の現象から推察すると、電源トランスは生きていて、平滑回路以外の負荷か、他のパーツがショートして過大電流が流れるためにヒューズが切れる。つまり電源は入るのだから、ACをすこしづづ上げていって故障箇所を確かめると言う方法をとるのが、良いのではないかということです。うなる箇所も徐々に電圧を上げていくことで、判るだろうということです。Hi
これを実施するために、以前捨てるというので、もらったスライダックトランスを使うことにしました。先ずは電源をつなぐためのコードを加工してからの確認になりました。
スライダックの入力のヒューズは20Aといきたいところですが、容量を減らした10Aのヒューズを入れます。出力側にはコンセントのテーブルタップをつけます。ヒューズはFT-401Dに入っているので、テーブルタップをスライダックに直接接続です。


このスライダックをAC100Vにつないで、出力がちゃんと出るか最初に確認しました。もちろんAC250Vレンジ設定のテスタでのチェックです。きちんとダイアルを回すと0Vから AC130Vまで出力可変できました。
この状態で、スライダックの出力電圧を0VにしてFT-401Dの電源に規定のヒューズ10Aを入れてスライダックの出力テーブルタップにACコードを接続します。
直ぐにAC100Vに上げるとまたヒューズがきれるので、先ずは50V近くまでゆっくりダイアルを回していきます。するとAC30V当りでFT-401Dのランプがつき始めました。トランスは生きている証拠です。この状態でしばらくほっておきました。電源回路のコンデンサへの充電がされるのを待つためです。急に電源をAC100Vにすると電源が入ったときの突入電流が大きくなるため、ヒューズが切れる可能性があるためです。
しばらくすると、ジュージューという音がどこからか聞こえています。場所はわかりません。とにかく、その音の出た場所を探すため、一旦FT-401Dの電源をコンセントからはずします。
臭いもしています。どこか熱を持っている部品がないかを確認します。
裏の蓋を開けておいたので、コンデンサとかの外装部を触って熱いか確認です。そのほか抵抗も確認です。特に熱くなっているCR部品はありません。他の電源回路の平滑回路を見て見ました。なんと、基板が熱を持っています。真空管のヒーター熱で熱くなったのではありません。基板全体が熱くなっていました。この基板にはB電源の整流用のダイオードとセラミックコンデンサがたくさん載っています。ひとまずショットキーのPN接合が生きているかの確認をテスタで行いました。2本のダイオードが極性を変えても電流が流れます。電源回路の平滑回路の整流ダイオードです。型番は10D10です。480Vの整流で破壊したようです。
インターネットでFT-401のレストアを覗いていたら、同じ現象で、整流ダイオードが破壊してリペアしたホームページがありました。すべて1N4007(1000V1A)に交換してOKとなったと書いていました。受信専用か送信出力10Wの場合は問題ないですが、FT-401Dではこの交換したダイオードはすこし電流容量が足りないと思われます。もともとの10D10は結構電流が流せます。一応安全を見て1000V2Aのものを今朝秋月電子に注文してあります。ついでに手持ちの不足している分の1/4Wの抵抗や、小物パーツも合わせて注文しています。
電源の整流回路の整流ダイオードの交換は物が届いてからになります。
故障している無線機の確認用ツールとして、スライダックはとても役に立つことが判りました。電圧を徐々に上げれることが、危なくなくて、直接つなぐ確認よりは、安全に確認できます。
まだ、持ってはいませんが、Wの無線機(コリンズ等)も電源のボルテージアップが必要なので、スライダックが役に立つでしょう。
つづく