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タワーの上げ下げをここ2ヶ月まったく行わないでいた。久しぶりにタワーのメンテナンスをしようと思い各タワー部の各セクションのベアリングに油をさして、タワー根元についている制御ボックスの上昇ボタンを押してタワーを上げようとしたら、びっくりしたことにモーターとコントロールボックスの接続中継点で火花が散った。この状態のときコントロールボックスの上昇用ソレノイドコイルと下降用ソレノイドの部分でも火花が見えた。数回上昇ボタンと下降ボタンを押して確認したが、数回行っているうちに中継部の線材のあたりから白い煙も出てきた。これはまずいと思い、つながっている電源を抜きに小屋へ向かった。もう頭のなかはパニック状態で、どうしよう、どうしようの状態である。少し冷静になり部屋へ戻り、タワーメーカーのホームページのメンテナンスのあたりを覘いて見た。落雷でのリミットスイッチ、モーター、制御盤の交換は30万円以上かかるだの、何だのである。モーターが壊れた場合はどれくらい交換費用がかかるのか?と思いながら火花が散った位置を思い出してみた。確か、モーターと制御ボックスからの線材の中継部分で火花が散っていた。もしかしたら、塩害でのワイヤーの接触不良抵抗によるスパークだったのではないか?と少し期待をして一旦カメラを持ってきて火花が散った中継部とコントロールボックス内のソレノイドコイルの写真を数枚撮った。(万が一のメーカへの連絡用にである。)
夜は、パソコンの検索でタワー修理の参考ホームページなどを見まくった。タワーメーカーでのこのようなスパークの例はないようである。あきらめて前日の調査はここまで終了とした。           今日は先ず中継点を分解してみようと思い立って、天気予報も午前は晴れ、午後に雨との事だったので、朝からタワーへと向かった。8本の制御線が中継点でつながれている。右端の2本は巻き取り回転の検出用の線で、その左6本はモーターの制御とブレーキ線のようだ。中継用の部分の各線材を締めているねじはどれもさびで真っ赤である。ここは海のそばで雨よけはあるものの、風は直接かかる状態である。下手をすれば、横風での海からの海水も飛んでくる。錆びるのは当たり前と思いつつも、中継点はなくしたほうがいいような気がしてきた。こう思っているうちに右の2本の線材をつかんでいるうち圧着の部分から線が切れて取れてしまった。線自体も相当さび付いている様だ。この時点ですべての圧着を交換すべきと思った。ところで持ち合わせの圧着の端子がないことに気がついて現場をそのままにして、車で近所のホームセンターに向かった。5袋くらいの圧着端子が運よく買えた。戻って早速ワイヤーの圧着を切り落としてワイヤーストリッパーで5ミリほど線材の被覆をはがすと中の銅線自体も赤くさびで侵食されている。仕方がないので、カッターの刃で線材1本1本磨いた。何とか圧着を全部し終わり中継点なしの状態での各線材の接続を行いました。今回のトラブル対策はステンレスのネジとスプリングワッシャで圧着端子をつないでの中継端子なしでの共締めである。各制御線をつないだ後は融着テープで絶縁処理を行った。その上からは通常のテーピングでさらにまいて2重とした。この状態で、タワーの電源を入れてみた。恐る恐るコントロールボックスの上昇ボタンと下降ボタンに指を添えて、先ず上昇ボタンを思いをこめて(うまく動きますようにと)押した。ビュィーン、ガラガラ....と従来の正常動作が確認できた。「ヤッター万歳!」という感じである。ここで最後にモーター部の線材をビニールで被い雨風がかからないようにさらに防水加工を行い終了としました。今回はモーター自体の故障でなく中継している線材のさびからの故障発生であった事で出費は圧着端子交換で済んだ。中継用のターミナルはメーカーへは注文しないでこのままで行くことにする。メーカーさんも中継部はコントロールボックス内に入れれるような設計にしてほしいと思った。特に海のそばの設置状況ではなおさらである。ということでスパーク発生から2日で何とか修理を終えることができた。こんなにうまくいくのは、ホントにないと思う。運よくモーター故障でなかったのがうれしい。モーターだと数万円は必至である。ちなみにこのタワーは2001年(平成13年)9月15日建塔なので9年目での中継部修理対応ということになる。過去は2005年8月リミットスィッチ交換、2004年10月風速計用回転センサー交換の2回があったが過去メーカーの対応はとても親切であった。以上修理完了 万歳!、万歳!、万歳!